Hedge Funds & hejjifando


ヘッジファンドのコンセプトは、1920年代に富裕層が利用できるプライベートな投資手段として作られたのが始まりだったと言われています。また、「ヘッジファンド」のストラクチャーは1949年、投資家がポートフォリオの多様化を目指し、株式市場とは無相関のリターンを提供することを支援するツールとして組成されたと言われています。

 

1980年代以降、大学の奨学金、基金、公的年金と私的年金へと投資家層は拡大し、ヘッジファンド業界の運用資産額はグローバルで約3兆ドルにまで成長しました。この資産の65%近くは機関投資家からだと試算されます。2008年以前、ヘッジファンドの期待収益率はマーケットの上昇率の80%程度、またはフラット(下落なし)か一桁のリターンだと言われていました。2008年には平均してマイナス18%のリターンを記録したことで解約が増加しました。更に、マードフ詐欺事件が起きた結果、ヘッジファンド自体、その組成、それに関わるプライムブローカーなどへの信頼が崩壊してしまいました。

 

それ以降、デューデリジェンス・プロセスが大幅に強化され、ポートフォリオのポジションと投資プロセス双方の透明性、オペレーションに関するデューデリジェンス(プライムブローカーでの資産の保管方法を含む)、およびサービス・プロバイダーの品質などが向上しました。一方で、投資家からのヘッジファンドに対する過剰な期待は無くなりました。そのためか、2020年に市場が暴落した時にはヘッジファンドへの解約はあまりみられませんでした。

 

このサイトでは、ヘッジファンドが今後どのように発展するのか、どのような構造変化が起こるのか、戦略がどのように進化するのかを注意深く観察し、ヘッジファンドやヘッジファンドに焦点を当てた金融情報、および海外からの興味深い記事の翻訳を提供していければと考えています。

 
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執筆者

分部聡子

2005年にヘッジファンド の世界に入る。フランス商業銀行(現、H S B C)投資顧問にて日本株運用、メリルリンチ投資顧問会社での管理・アドミ、そしてインベスターセレクトでヘッジファンド調査の経験。テキサス大学数学学部卒。

30年の金融経験、うち15年のヘッジファンドの経験。ヘッジファンド投資を機関投資家ではなく、個人投資家として見てみると、今まで見えなかった様々な問題点や反対に違う魅力が見えてきた。今は、少数の好きなファンドに投資し、一年ずつ積み重ねながら、それらのファンドを長い目で見守り、良いファンドとは何なのかを考えている。

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